2016年12月に撮影でベネチアを訪れた際の一枚です。手前のゴンドラを主題に、遠くに霞む教会を副題に写真を作りました。こうした風景写真を撮影する際に、注意するポイントはいつも同じですが、水平面が見える場合はそれを水平にキープすること。今回の写真の場合は教会と水面の水平だけは意識して撮影しています。

こちらの写真は Adobe Lightroom で現像を行った写真ですのでそのレシピもちょっと公開しますね。こうした現像をPhotoshopでもLightroomでも行う際に、一番大事なのはRawで撮影しておくことです。「少し失敗したかも。。。」って思ってしまった写真でも、Rawで撮影しておくことで現像の段階で「つぶれていないかぎり」復活させることが出来ます。※なんでRawだと、現像のタイミングで取り戻せるか?っていうのは、また別のエントリで。ちなみに、元の写真がこちらっ!

暗っっっっ!!

撮影した際に、カメラの機能で「ハイライト警告」を利用すれば、「白飛び:白いハイライトで色が無い状態」を確認することが出来ます。一方で、「黒つぶれ:黒いシャドウで色が無い状態」を確認することが難しかったりします。こうした時は、一番暗い部分(この写真ではゴンドラ手前の波を打っている部分)をつぶさに確認します。そうすることで、色が残っているのか、黒くつぶれているのか?を確認できるからです。ただし、私の経験上「黒くつぶれる」ことはこうした撮影ではあまりない(とても少ない)ように思います。

さ、ちょっと上の写真が恥ずかしいですが、こんな感じで現像しましたよ!っていうのを少し記載していきますね☆一回一回の調整でどんなふうに写真が変わっていったか?というよりは、この写真を現像するときにどういう事を考えていたか?の参考にして頂ければ幸いです。

1)まずは大きく露出条件が異なる水平面に「段階フィルター」を利用して明暗差を少なくしつつ、色がでるように露出を調整しています。基本はホワイトバランスと、露光量の調整がメインですが、かなり暗い部分を持ち上げているので、ノイズなどの数値も持ち上げています。

2) 続いて、基本となる写真全体のバランスを決める露光量関連を調整していきます。色がきつく出ているような気もしますが、コントラストは一貫して下げるような現像を行っています。

3)続いて、トーンカーブ。実は、自分が写真づくりをする際はほとんどトーンカーブを利用しません。これは、師事した師匠の教えやAPAのお偉方からの指摘なのですが、トーンカーブを使うと、何となくいい写真が出来る反面、「再現性の無い写真」になりやすいので、殆ど触らないというのが理由です。

4)続いて、HSL。自分の写真はこのパラメータを結構ガッツリいじります。いじって印象的に仕上げるだけでなく、意図をもって写真を作ること、自分が見たものより感じたもの、表現したいものを優先して、パラメータを動かします。今回の写真はどうしても「青」でしたので、青を引き立てるようなバランスで写真を作っていることが分かります。

5)どうしても暗い写真を持ち上げるとノイズが目立ちます。そのノイズを軽減させるために、ノイズの数値はISO100であってもプラスの補正を行っています。ただ、個人的には写真の画像が荒れる方が、ガザガザとした手触りのような温かみを感じられ、自分の気持ちを優先で撮影してよい写真ではあまり気にしていないのが本音です。(仕事の時は別ですよ!!)

6)Adobe Lightroomには レンズプロファイルがあり、多くのレンズを補正(周辺減光補正、歪み補正など)をしてくれる機能が入っています。ただし、自分にお気に入りのレンズや味のあるレンズに使ってしまうと、逆に個性が失われてしまうので、自分が今回使ったレンズ:EF35mm f/2 IS USM には使いません。

7)そして、ゆがみやトリミングなどの変形補正ですが、撮るタイミングである程度の構図や水平のキープをしているので、今回の写真では触っていません。もし、撮影後に水平の歪みに気付いた場合などは、この数値をいじって補正しますが、理想はやっぱり「何も触らない」こと。でも、自分の場合、どうしても仕方がない場合において、この数値をいじることに躊躇はしないです。だって、自分の写真なのですから。

本当はハーフNDとか使えば、もっとクオリティを上げることができるかもですが、狙った瞬間がある撮影よりは、心が動いた瞬間を撮影する出張でしたので、今回はこんな感じで。皆さんの写真現像時の何かしらの参考になれば幸いです。ご質

Canon EOS 5D Mark III
EF35mm f/2 IS USM
35mm,F8,SS:1/1600,ISO:100

(Photo & Commented by Yusaku Arai / OnePhoto Director & Photographer)