【プロの仕事】一生使えるデータカードのマネジメント ~ 第1回 ~ 1カード1案件の原則

こんにちは!ONE PHOTO代表の新井です!!


苦節2.5年。今でこそコンサルタントやスピーチライターとしても働きながら、撮影案件を月に一人で10-20件(多い時で30件程度、平均単価3万くらいかな)をこなせる位の福業フォトグラファーになりました。でも、恥ずかしながら最初は完全に試行錯誤してました。そりゃ、元々のバックグラウンドがコンサルタントなので、写真業界の商習慣について一切の知見がなかったし、営業先も無かったので仕方なかったんですね。ただ、元コンサルタントというのはとても便利なもので「考えれば筋の良い打ち手はなんとかなる」「PDCAさえ回せれば、後から追いつける」っていう類の、比較的どこの業界でもどのジャンルの事であっても使えるメタスキルには秀でているので、無謀にも似た度胸で元の会社を辞めていきなり飛び込んだこの業界で何となくの3年目を迎えております。


なので、今でこそ鈴木光雄先生奥山智明さんジョージ君といった写真業界の一線で活躍する本物のプロの方々とも親しく、一緒に仕事をさせて頂いております。でも、自分が報酬を頂きプロとして撮影を開始した頃は、それこそ右も左も(カメラやレンズのみならず、写真の良し悪しも)分からないまま自分が好きな写真を撮っている「写真家」としてのキャリアを歩み始めたことを、正直に告白します。最終的に、現在の僕は®トップアマ・フォトグラファーという商標を持って写真を撮っているのですが、そこのあたりの線引きや考え方も、いつか別のエントリで書ければ!と考えています。


さて、ここからが今日の本題。

今回から何回になるのかは分からないのですが「写真家になる講座」タグで一連の記事を管理・投稿して行こうと思っています。そのタグのついたポストでは、僕が駆け出しの1年目~2年目にかけて、具体的に何をして、写真家の商習慣や技術について習得していったのか?また、他の人と違うようになるために、何を工夫してきたのか?どうやって途切れずにお客様からご指名を頂けているのか?について書いていきます。つまるところ、恐らくプロフォトグラファーになりたいって思っている人の多くが躓くであろうポイントを僕がどうやって乗り越えてきたか?を書いていければ、と考えています。言わば、僕がONE PHOTOのメンバーに「こういうフォトグラファーになってね!」っていうONE PHOTOの公開マニュアルみたいなものです。



折角のブログメディアですので、アクセス数やSNSの反応からも書く内容をチューニングしていきます!!是非SNS(主にTwitter)で積極的に絡んでくださいね。ここら辺の新規ビジネスを創る過程などは下記のTwitterなどで告知がてら呟いて行きます。どうぞよろしくお願いいたします。



※これから2-3年はTwitterをちょっと力入れて行こう!って思っています☆彡 宜しければフォローお願いします!最近、やっと情報の収集源が2chからTwitterに乗り換えられそう。。。

【Twitter】 新井勇作 / 写真で福業を創る会社の代表
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今回のテーマは「データカードのマネジメント」

では、その「写真家になる講座」の第1回として僕が書くのはデータカードのマネジメントについて。です。別にSDカードでも、CFカードでも何でも構いません。自分のカメラで使える規格のモノをご利用ください。また、世の中にはデータカードの『選び方』に関するページが溢れすぎているので、そのあたりの事には触れません。選び方はそちらのページを見てください。僕よりも詳しい人が、新しい製品が出るたびに細かいスペックなどを色々と数値で比較検証してくれています。そういった情報を検索する人は多いと思うのですが、正直、あまり意味ないと思っています。SDカードに悩んでいる時間があれば、ファインダー越しに色々と悩んだ方がカメラはもっと楽しくなると信じているからです。



とはいえ、何も書かないのが失礼なのかもなので、カード選びで一言だけ。

アマチュア(趣味)として使うなら「速くて」「容量の大きなものを」、
仕事で使うなら「速くて」「適切な容量のものを」選んでください。

以上です。



では、僕がONE PHOTO代表のブログとして書いていくのは、もう少し違う側面からデータカードについて考えたいと思います。それは、ずばり「データカードのマネジメント」。そもそもこんなことをブログに書いている人いないからね。元コンサルタントですので、3つの視点から考えるなどの芸当はめちゃくちゃ得意なので、今回も(というか、これからも)その手法でブログを書いていきます。では、早速始めましょう!!


結論:データカードは速いものを。容量は8GBで十分。1カード1案件の原則に従う。


こうして書いてしまうと簡単ですが、結論を分解すると1)速いカード、2)容量は8GB、3)1カードには1案件しか入らないように!という話になります。これらを一つずつ見て行きますね!



1) 速いデータカードは仕事を速くする

データカードの役割は現場で撮影データを「書き込む」こと、それを「保管」して、作業現場で「書き出す」ことの流れに分けられます。その中で「書き込み」「書き出す」ことのスピードが速いカードを「速いカード」として呼称しています。なぜ「速い」カードを選ぶべきか?というと、撮影現場と作業現場のそれぞれで「自分のリズムで仕事をするため」です。



撮影現場で連射をし続ける事は、スポーツ撮影や航空機撮影などのガチプロの方や、一部の振り切れたトップアマフォトグラファー以外ではあまりないと思いますが、その際に速いデータカードでないと詰まる事があります。この詰まる状態というのが厄介で、自分の気分が乗っている時だけならず、モデルが乗っている時にもバツンっと機材の都合で切ってきて、撮影のリズムを狂わせてきます。「ちょっと待ってね」みたいに雰囲気を取り繕う事もできるのですが、可能な限りそういう事なくスムーズに仕事をすることが最終的にクオリティの高い仕事に繋がると思います。ひょっとしたら、その詰まった後の一瞬に一番いいカットが待っていたら、、、と思うとどうしても速いカードであることが重要なんですよね。


作業現場ではデータカードから外付けのHDDなどにデータを移して、現像(レタッチ)をすると思うのですが、その際には「書き出す」必要が出てきます。これは自分の性格も大きく影響するので万人に言える話ではないのですが、一度作業がストップしたり、遅延すると大ダメージをこうむります。簡単に言えば、一度仕事のスイッチを入れるとそのまま仕事をし続けたいタイプなんですね。仕事の途中で掛かってくる電話や、想定しているスピードが全くでないデータ転送など、自分が描くスピードで進められない事態に「イラっ」として思考と作業が止まって、そのままずるずると引きずってしまう事があるのです。そういう意味でも、シームレスに仕事を続けるためにストレスを感じない速さのカードは超・重要アイテムなのです。


最終的に「すべての仕事は最速で終わらせるべき」というプロとして当たり前の感覚から考えると、必要十分なスピードのカードで撮影をすることは良い仕事に繋がります。自分がイメージするスピード感を実現してくれるカードを選びましょう。それが、あなたにとって「速い」カードです。この部分の投資はレンズの投資と同じくケチる部分ではありません。よく、高価なカメラを利用する理由についても聞かれますが、表現者としての言い訳の効かないストイックな環境に自分を追い込むことにも、少し似た部分がありますね!(※今であれば、正直仕事で入門機で撮影しても綺麗な写真を納品できる自信があるので、どちらでも良いのですが、機材は良いものを使った方が良いという考えは、また別のブログのエントリで作成します!)



2) 8GBで撮り切れない現場なんて殆どない(なかった)

自分が何を撮るのが好きなのか?が定まっていなかった(正直、今も定まっていない)ので、フォトグラファーとして仕事を受けるようになってから1-2年目に来た仕事は、基本、全部撮りました。セミナー・インタビュー、ビジネス・ポートレート、宣材、ポスター、ブライダル、商品撮影、料理撮影、空間撮影と本当に何でもかんでも。それらの撮影の1回の現場の中で、本当に8GBで不足するのはブライダルだけだと思っています。8GBあれば僕の使っているCanon 5D MarkⅢであれば、Rawの最大サイズのデータで235枚の撮影が可能です。クライアント1名(1件、約1時間)の撮影で235回シャッターが切れれば、1回の撮影納品に必要な枚数(20-30枚)は十分確保できると考えます。


※僕のカメラ扱いが雑過ぎて傷だらけ!? これじゃ、下取りに出せないね。。。。(iPhoneで撮影)



少しだけ話が逸れますが、写真撮影では「歩留まり」という考え方をします。撮影した全体の枚数を分母に、納品できるクオリティを担保できる枚数を分子に、全体の何%が合格ラインの写真か?という数値です。例えば、100枚合計で撮影して、その内10枚が納品可能なクオリティだとしたときに「歩留まりが10%」と表現します。歩留まり自体は競うものでもないし、クライアントに公表するものでもありません。使い方としては「今日は調子いいなー」と自分のペースを確認したり、撮影の難易度を測るための指標として値付けの参考にしたり、発注側としてそのフォトグラファーのスキルレベルを判断するのに使ったりと、色々な用途があります。


で、本題に戻して8GBで撮影をする場合、この「歩留まり」を強烈に意識した状態で撮影に臨むことになります。勿論、8GBのみで撮影をするわけではないので裏側にもっとデータカードは持参しているのですが、交換の手間を考えると「少ない枚数でどうにかして当たりを出しに行く」その思考パターンや姿勢が非常に重要だと感じています。勿論、迷った場合はシャッターを押すことは重要ですが、いかに少ない撮影枚数で「どうしたら良いカットが撮れるか?」と考えることこそが、撮影時の集中力や最終的なアウトプットのクオリティを高める手助けをしてくれると思うのです。是非、普段は余裕を持って32GBや64GBのカードを利用している人は「8GBで攻略する」ことを考えて撮影してみてください。きっといつも以上に「頭を使った撮り方」で、現場を考えて回すようになること請け合いでございます。



3) 「1カード1案件の原則」を自分ルールに

僕が8GBのデータカードをおススメする最大の理由はこの点です。8GBと小さいカードを使う事で、毎回必ず撮影の前にカメラで初期化(フルフォーマット)したデータカードに撮影番号を強制リセットした状態から撮影を開始する習慣が出来ます。というか、プロでもこういう管理をしていない人が意外に多いのですが、正直、そういう人は二流のプロカメラマンと言って良いと思います。最高の状態でお客さまに相対する事を徹底することがプロとしての基本姿勢だとしたら、必ずやらなければならない事の一つは、前のお客様のデータを次の撮影現場でカメラの中に持ち込まない事だからです。


クライアントからの急な依頼で「データだけでも先に欲しいから、カードを先にちょうだい。あとで郵送で返却する。」ですとか、「画面で写真を確認させて!!」と言われたときにクリクリっと動かして前のクライアントの1枚をポロっと見せてしまう(想像しただけでも最悪だな。。。)。本来、こうした事態が発生したとしても、現場であたふたしないためにもきちんと、そのクライアントだけのデータが入った状態でデータカードは管理するべきです。前者はめったにありませんが、後者のシチュエーションは頻繁に発生します。



仮に、このやり方がご自身の流儀と反するという事で、不満を覚えられるプロの方がいるかもしれません。でも、自分が発注側だから分かるのですが、クライアントやエージェンシーは「あぁ、ウチの写真もそういう混ざるような使われ方をするんだ」とそのフォトグラファーを評価します。こういったことは、アマチュアの方にはあまり語られていない基本の部分ですので、プロへの転向を考えている人はその辺りも今後の撮影では意識されると良いと思います。少なくともコンサルティングの現場で仕事をしてきた僕としては、複数のクライアントのデータを一つのフォルダで管理するなんてことは絶対になかった。弊社でも守秘義務契約などをきちんと取り交わした10万円を超えてくる高額のビジネス案件や30万円を超えてくる広告案件をきちんと撮影できるフォトグラファーは腕が確かなだけでなく、この辺りのデータマネジメントもちゃんとしています。



なお、自分は結構ルーズな性格をしていることを自覚しています。ですので、気を抜くと大きなカードを利用して立て続けに撮影・保管しがちになります(旅行先とかでよくやりがちなです)。だからこそ、仕事のツールとしては8GBを半ば強制的に自分ルール化して利用することで、追加で1案件を撮影する余裕をそもそも物理的になくしてしまう事が良い仕事のリズムを生んでくれます。その点では、データマネジメントをきちんと遂行するには、8GB(使っても16GB)はちょうど良い大きさだと思います。





なお、万が一容量を使い切ってしまった時の予備として、また、立て続けに案件があった時の利用先として「容量の小さいカードを複数枚持つ」ことでこのやり方の穴をカバーしましょう。1カード1案件の原則は、複数枚のカードを持つことで初めて補完されるのです。


クライアントでの撮影が思いのほか長引き撮影枚数も多くなってしまって複数枚のデータカードを管理しても、1カードから見た場合は常に「1カード、1案件」で通します。この「1カード、1案件の原則」で撮影して自宅に帰って作業を開始すると、1枚の大きなカードから(撮影日時やサムネイルなどを確認しながら)「ここから、(えーっと、、、、)ここまでが●●の撮影で、新しいフォルダーにコピー&ペースト!!」って一度でもやった事がある人には特に有効です(上の図で解説しているメリットですね!)。上記の事を現在進行形でやっているプロの方は、絶対にこの方式に変えた方が良いです(長い目で見たときに、どんどん単価の安い仕事に流されますし、依頼が徐々に減っていきますよ)。一つのフォルダの中に入っているものをザクっと全選択してコピー&ペーストですからね。間違いも取りこぼしも、無駄なストレスもゼロで、クライアントからの見栄えも良い。この原則でデータカードを運用しない理由は撮影者の横着以外に無いと思っています。




ここまで書いてきて、データカード・マネジメントについて大分整理されましたね!記事としてもある程度の分量になっているので、続きは次回のエントリで。

では、実際のデータカードはどうやって利用しているのか?という事は、次回【プロの仕事】一生使えるデータカードのマネジメント ~ 第2回 ~ ONE PHOTO式データカード管理法に続きます(明日25日(金)朝8:00に公開予定)。ここまで読了、ありがとうございました!!



※このブログは皆さんのご意見なども伺いながら、チューニングしていきます。宜しければ僕のTwitterなどで記事の感想を教えて頂けますと幸いです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

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