【検証実験】花粉を水に変えるマスクは、本当に花粉を水に変えるのか?

こんにちは!ONE PHOTO代表の 新井勇作@福業フォトグラファー です。普段は 女子アナ から 女性閣僚 、果ては 切り込み隊長 まで撮影している、どちらかというとビジネスポートレートやインタビュー撮影がメインのカメラマンです。3年前まで某外資系ファームで経営コンサルタントをしていたのですが、趣味で始めたカメラがいつの間にかお金を稼げるレベルになっていた、文字通り福業フォトグラファーです。今も半年コンサルして、半年カメラマンをして楽しみながら毎日を送っています♬

 

そんなお気楽に仕事と趣味に邁進している僕ですが、実はこの時期とても憂鬱です。高校生の頃から酷い花粉症に悩まされていて、よく眠れないし、日中はボーっとしてしまうことが少なくないからです。どれくらい花粉に悩まされているか? というと、もはや右に出る人はいないんじゃないか?ってくらい目・鼻は勿論のこと、顔が赤く腫れて、喉までイガイガしてしまう程に悩まされています。もし、神様が森林破壊を許してくれるなら「花粉を出すスギとヒノキは地球上から全て切り倒してしまいたい」と心から願う程度には、毎年この時期憂鬱です。そして、今年は例年になく花粉が飛散しているようで、文字通り悲惨な2-5月を過ごしています。

 

そんな僕をはじめとする花粉症の人にこの時期手放せないものと言えば、眠くなりにくい花粉症の薬もそうですが、なんといっても「マスク」ですよね!!自分もマスクを毎日して電車に乗り、自転車を漕ぎ、打合せに出席し、カメラを構えて仕事しています。この温かくなる今の季節は外で撮影する仕事が多かったりするので、花粉症のカメラマンにはマスク(特に鼻の部分がしっかりしているもの)などは必需品だったりします。ただ、あまりにも多くのマスクが出過ぎているので最終的に何を選べば良いかが分からない。優柔不断な僕はそんな事態に陥ったりしています。

 

さて、そんな効能の違いやかけ心地を謳うマスクが所狭しと並べられる「マスク戦国時代」の今、きら星のごとく登場したこちらの不思議なマスクをご存知ですか?その名も、 

花粉を水に変えるマスクです!!

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そのあまりにも火の玉ストレートな名前「ハイドロ銀チタン」っていう耳馴染みの無い新しい化合物プロモーションに天下の人気歌舞伎俳優市川海老蔵さんを起用し、超強気なお値段設定(一番安いもので3枚1,000円!)など、 Twitterや5ちゃん界隈では既に結構な話題になっています。詳細は #花粉を水に変えるマスク で検索されると宜しいか と!!

 

 

また、その賑やかしがヒーハーしている一方で医学関係者からも、その効用について疑問符を唱える人が出てきているのも事実です。

 

花粉を水に変えるマスク、その効果は医学論文で明らかに・・・なってないよ!!  (五本木クリニック院長ブログ 2018年3月15日)

【ハイドロ銀チタン®って】「花粉を水に変えるマスク」について科学的、医学的に考えてみる【2011年アースプラスと同じ】  (勤務医開業つれづれ日記・3 2018年3月26日)

 

 

当サイトは医学的見地に基づくものではないので、それは上記のサイトなどをご参照頂くとして、全然違う切り口で今回は検証実験をモニタリングしてみたいと思います。きっかけは、兼ねてからTwitterやメルマガなどで色々と勉強させて頂いているストラテジストの 永江一石さん のこの辺りのTwitterにONE PHOTOとして全力で乗っかってみた次第です。

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永江さんのツイートは コチラ 

 

(追記)永江さんからも記事が公開されていますので、こちらをご参照ください!!

「花粉を水に変えるマスク」は本当に花粉を分解するのか、実際に実験してみたよ (More Access! More Fun! 永江一石のITマーケティング日記 2018年4月4日) 

 

(さらに追記) 個人投資家で作家の山本一郎さんからも記事が公開されましたので、こちらも合わせてご参照ください!!

問題が指摘された「花粉を水に変えるマスク」の経緯と顛末 (山本一郎 2018年4月4日)  

 

 

かねてから新井が撮影した写真をプロフィールにご活用頂いている永江さんのご提案とあらば、これは早速取り入れて実験せざるを得ません。ということで、喜んで、ONE PHOTOのスタジオと折角揃えているスーパーマクロなどの機材を利用して、検証実験をやってみましょう!!ちなみに、ONE PHOTOではこのような実験にご協力出来る事があれば、随時受け付けております!協力をさせて頂く基準は、社会的に意義のあることや、単純に僕らの知的好奇心を刺激すること、僕らがカメラでお手伝いすることが誰かのサポートになるのであれば、喜んでスタジオもカメラも提供しますよ!企画・取材のご相談は こちら から( *´꒳`*)

 
 

 

ここから先、かなり写真が多くなるのと、相応に文字量もあるので、改ページ機能が無い弊ブログでは読む人のことを考えて、コンサルで言う所のマネジメントサマリをwww。

20秒で読み終わるよ!

 

 

時間が無い人の為のサマリー

ザックリいうと、、、、
❶「花粉を水に変える」は実感しづらいかな
❷通常の時間で花粉は分解されてない
❸仮想の花粉中身としてのプロテインの変化も実感できず
❹カサブランカは美しい(笑)

 

残念ながら、今回の実験では件のマスクで花粉が水になる(分解される?)様子は観察できませんでした。勿論、僕らの実験が上手く行ってない可能性もあります。その一方で、花粉が水に変わると謳うのであればせめて「花粉の硬い殻を溶かして分解する」ことや「花粉の中身や皮脂に近いたんぱく質」を分解する様が如実に分からない限り、通常のマスクと同じく「花粉の侵入を防ぐという効能」以上の機能は実感しづらいのでは?という結論になりました。

 

※今回のブログとは全く関係ないですが、薬剤師だった母親に過去に教えてもらった100円マスクのフィット感を高めるこの方法は 花粉の侵入を防げるマスクの使い方 です。是非、お試しください。 笑

 

 

 

さて、以下に本編を記載していきますよー!!

利用機材のスーパーマクロ

今回はONE PHOTOで持ってるスーパーマクロを使って撮影します。撮影にはかなり明るい光が必要になる(※)のでONE PHOTOが運営している東京・春日の ENGAWAスタジオ で対応します。1日借りてもお安いので、是非、何かの折にENGAWAスタジオをご利用くださいね!! (一応、スペースマーケットの登録サイトをリンクさせて頂きました!)

 

(※ 補足) スーパーマクロを利用するときに明るい光が必要になるのはシャッタースピードを速くするためです。三脚を利用してカメラを固定して、被写体を固定して双方動かないように撮影するとしても、ちょっとした空気の揺らぎや、足踏みの振動でピントがずれるのがスーパーマクロの撮影です。その為、シャッターを開けている時間を可能な限り短くしたいので今回は長くてもシャッタースピードを2秒程度で撮影を行っています。

 

 

ONE PHOTOブログはカメラブログなので、スーパーマクロについて解説します!!
通常、カメラは等倍に写真を撮るのが難しく、一般的に市販されているカメラやレンズでは極端に拡大した写真を撮ることが出来ません。そんな時に、マクロレンズという等倍に表現できる(簡単に言うと、焦点距離の割に凄く寄れるレンズ)が必要になります。ピントが来ている面からのボケが美しいのと、被写体に寄れるという特性を生かして、ポートレート撮影などでもすごく人気があるレンズです。その、凄く寄れるといいうのを極限まで突き詰めたのが、スーパーマクロレンズです。

 

 

分かりやすい例をお出しますね!

 

通常のマクロレンズで最短焦点距離で撮影した10円玉がトリミングせずに撮影してこのレベルです。(これでも十分に大きく撮れる部類かと思います。)

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これを、スーパーマクロで撮影すると、、、

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さらに、これをある程度トリミングして使うと、、、

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なんと、このレベルで確認することが出来ます!!!
(今回は概ね、これくらいの元画像を4分の1にトリミングをした画像をベースに、花粉の状況を見て行きます!)

 

 

 

スーパーマクロは今回の用途のように、微細なものの撮影に特化して使うものなのですが、ミクロの世界には意外と幾何学的な模様が潜んでいたりするので、そういう美しさを追求する際に利用するレンズだと思っていただければ!と。そこら辺も、面白い題材が溜まったらどこかで写真展やりたいな。。。

 

 

そんなONE PHOTOで利用しているスーパーマクロは コチラ です !!意外と安いでしょ?

 

 

さて、本題の実験準備

改めまして、準備を。

今回は一番安いマスクではなく、効能が+6 レベルの2番目に高いマスク を購入して実験しました!こちらのマスクは3枚で2,000円という、今まで自分が買ってきたマスクの中で一番高い。。。買うときに、「いや、安い方でやっても良いんじゃないか?」って逡巡したのはここだけの話ね。

 

 

 

①袋から丁寧に取り出します!! (マヂで高級なマスクなのでちょっとビビりながら解体していきます)

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②凄くしっかり止められているので、留まっている部分を剥がすのは意外と大変でした。頑丈なつくりになっています!!

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③勿体ないけど、外側と口側の表面を剥がして中の部分を取り出します。

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④一番、呼吸があたりそうな真ん中のマグロで言う所の大トロに該当しそうな部位を切り出します。(正直、どこから切っても同じなんだけど、、、)

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⑤そして、マスキングテープとガラスの容器に貼付けて行きます。

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⑥これ、凄く大事な事なのですが、スーパーマクロは極端にピントが浅いので、なるべく平らになるように貼り付けるのがポイントです。

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⑦これで、準備は完了です!!

用意したのは、カサブランカ(百合)の花とその花粉、そして花粉の殻の内側にある仮想内容物としてのプロテイン(たんぱく質)です。

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ちなみに、今回は花粉を分解するということを想定して利用する、こちらのプロテイン・ 味の素のアミノバイタル ですが、僕が知る限り一番たんぱく質含有率が高いプロテインサプリで、かつ溶けやすい顆粒状になっているという事からも、今回の実験に最適だと思い利用している次第です♬

今回の実験には全く関係ないですが、自分もトレーニングの後はこれを水と一緒にスポーツドリンク感覚で飲んでいます。(ビックリするくらい飲みやすくて、美味しいので!!)

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これらを先ほどのスーパーマクロを使って、超拡大しながら確認して行きましょう!!

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実際は、これくらい地味な撮影を淡々と続けています。(iPhoneで撮影。。。)

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では、実際に検証スタート

今回はこちらのチャートに従って、検証を行います!!

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時間別の変化を見て行きましょう!1枚1枚の写真にはあまり意味が無いと思っていますので、宜しければ太字で書いている、こうした検証実験を行う際のカメラマンのポイントについてご確認ください!!(※ONE PHOTOはあくまで中立な目としての位置づけで撮影しております)

❶花粉・マスク・ドライ

一番オーソドックスな検証です。花粉とマスクの内側の素材を直に触れさせることで変化を観察します。途中、花粉とマスクの繊維が満遍なく触れるように柔らかい素材で花粉を転がすなどの調整を撮影の都度行っています。衝撃で花粉の殻が割れないように、丁寧に作業をしているつもりです。

 

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マスクに接着後0分:花粉をマスク上で転がした際に、細かい色づきが少し観察できますが、どうなんでしょう?何か目に見えるような大きな変化は観察できません。 

 

 

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マスクに接着後30分:ある程度、きちんと見える場所を見つけて撮影して行きます。が、変化は感じられません。 

 

 

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マスクに接着後60分:変色しているのも花粉の個体差だと思われますので、これが花粉に何か影響を与えているとは、現時点では判断できません。 

 

 

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マスクに接着後120分:うーん、変化なし。かな?

 

 

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マスクに接着後180分:際だった変化は認められません。また、夕方から検証を開始し始めたので一旦経過観察は中断です。最後のチェックは翌日の仕事終わりに、帰りがけにスタジオでこのまま撮影したいと思います。

 

 

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そして、翌日!!マスクに接着後 約1日: これでも劇的な変化がみられるとは言い難い。っていうのが、カメラを通して観察できる花粉の状況ですね。正直ベースですみません。 

 

 

❷花粉・マスク・ウェット

続いて、このマスクで呼吸をした時の吐息に含まれる水蒸気をイメージして、マスクが濡れた状態でも検証してみます。先ほどと同じように都度転がしながら観察していきます。概ね30分毎に撮影して行くのですが、撮影時に水を数滴垂らしたうえで、花粉が湿り気を帯びた状態を撮影をしています。時間的な都合もアリ、開始から30分間隔で90分を観察しています。最後の翌日のものは、水滴を十分に与える事は夜通しできなかったので、あくまでも参考としてご確認ください。

 
 

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マスクに接着後0分:湿ったマスクにしべをこすりつけると、花粉が一気にマスクに触れました。 

 

 

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マスクに接着後30分:変化を見つける事はできません。
 

 

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マスクに接着後60分:少し転がすことで満遍なく花粉と水滴、そしてマスクの素材が触れるように動かしますが、花粉の周りの細かい黄色い粉が水に流れる程度です。
 

 

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マスクに接着後90分:花粉は形状を保ったまま、何かが分解された様子は確認できませんでした。

 
 

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マスクに接着後 約1日:途中、水分を与えることが出来ない中で乾燥した花粉ですが、形状は一粒一粒の粒が立っていて花粉としての形状を保っているものが殆どです。

 

ここまで見てきて、一つの結論ですがマスクと接触したことで花粉が壊れるということを、明示的に示すものは見られなかったように思います。

 

 

❸花粉・ティッシュ・ドライ

続いて、素材をティッシュに替えてドライ・ウェットそれぞれの状態で観察します。正直、ティッシュでドライは日常生活とあまり変わらないので、4枚を1枚の写真にまとめてみました。ご興味ある方は 大きな写真データ をGoogleフォトにアップしましたので、そちらでご確認ください。基本的には何も変化は見られません。(当たり前と言えば、当たり前。花粉は化石になって確認できるほど外部環境の変化に強いっぽいので。) 

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❹花粉・ティッシュ・ウェット

そして、花粉が水で反応して壊れることもあると何かしらで聞いたので、その場合を想定してティッシュバージョンでのウェットも確認してみます。撮影のポイントはダマになって固まりやすい事と、台紙がティッシュで水を吸うと盛大にふやける点を考慮する事です。なるべく個々の観察をするのに適した場所を探して、写真を少しずつ撮影して行く必要があります。ただし、今回も結論としてはティッシュ・ドライと変わらず 大きい写真データ で確認頂ければと思いますが、花粉の状態変化は観察できませんでした。 

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❺たんぱく質・マスク・ドライ

そして、最後に花粉の中身の一つであるたんぱく質がマスクの生地でどうなるか?を観察してみました。既に、殆どの結果が同じであったことと同様なのですが、結論としては「変化は見られませんでした」。正直、これは結構変わるんじゃないかな?と淡い期待を抱きながら丁寧に満遍なくマスク生地に触れるように動かしながら観察を続けたのですが、たんぱく質を分解して表面が滑らかになったり、溶けて平らになるという事はありませんでした。

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観察スタート:プロテインの表面は面積が大きくなって溶けやすいようにザラザラしているのが分かります。

 

 

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マスクに設置させて60分、良く容器を振って満遍なくひっくり返ったと思われる顆粒をつぶさに観察しましたが、でこぼこが消えるような事はありませんでした。

 

 

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翌日に改めて観察しています。この時も60分の時と同様に満遍なく振ってから顆粒を確認していますが、特段の変化は表面上から見つけることが出来ませんでした。

 

 

まとめ

ここまでを改めて振り返って、それぞれの検証を軽くまとめていくと、

❶「花粉を水に変える」は実感しづらいかな
❷通常の時間で花粉は分解されてない
❸仮想の花粉中身としてのプロテインの変化も実感できず 

という、結論になりました。
あくまで、今回のONE PHOTOとしての検証実験結果のレポートです。

 

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正直、僕らはマスクを作るメーカーでもないし、医者でもないし、薬屋でも無いので、今回の結果自体についてはドヤ顔をするつもりは一切ありません。ただ、カメラマンとして検証実験において一番大切な事は「目の前に見えるありのままを正しく写真に撮る」という事だと考えています。このままでは、特に何の収穫も無くブログを終えなければならないので、最後に今回の撮影に利用した立派なカサブランカ(百合)の写真を掲載して、このブログを締めたいと思います。

 

今回、東京ENGAWA の近くの花屋で購入した立派なカサブランカ。写真には写らないですが、匂いまで香しい大好きな花の一つです。どうでも良い豆知識化もしれませんが、カサブランカの花粉のおしべは取らない方が花自体は長持ちします。また、そのむき出しの感じが美しいと個人的には思います。はい。

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❹あぁ、カサブランカは美しい。。。

こういう、シックで立体的な写真が撮れるスタジオが 東京ENGAWA です。気付かれづらいのですが、こちらの写真はENGAWAスタジオに備え付けの太陽光と同じ色温度のLEDを2灯使って撮影しています。宜しければ写真撮影については色々とご相談に乗れますので、皆さまの企業のご家庭の写真撮影の一助になれますとONE PHOTOとしても幸いでございます。また今回のような検証実験など、面白い題材を頂けるのであれば僕らも考えながら何かをご一緒できますと幸いです。僕は文系ですが、内部のメンバーはほとんどが理系なので、こういう実験は嫌いじゃないメンバーが殆どです!ご相談や取材は遠慮なく ONE PHOTOコンタクトフォーム へお寄せください。

 

 

今回も長文のONE PHOTOブログ、最後までお読み頂きありがとうございました! 

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