街を歩けば至る所でイルミネーションが見られる最高の冬になりましたね!皆さんはもうイルミネーション撮影に出かけましたか?

前回の記事では、2019年度版イルミネーションスポットをご紹介させていただきました。ひょっとしたら、記事を読んだ方の中には、「おすすめスポットは分かったけど、どうやったらイルミネーションを素敵に撮影できるの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、イルミネーションの基本的な撮影方法をご紹介します。必要機材や構図の決め方、撮影マナーについて、ONE PHOTOフォトグラファーの深澤に取材してきましたので、その内容をお届けします!

深澤 裕
ONE PHOTOチーフフォトグラファー。スタジオ撮影、ロケーションポートレート、ウェディングなどのLOVE撮影を担当。ONE PHOTOで開催するセミナーの講師も担当。好きな撮影はポートレート(人物撮影)。
プロフィール:https://onephoto.jp/photographers/yu_fukasawa/

必要機材とカメラの設定

まずは、基本的な機材や設定についてご紹介します。

手持ちのカメラを工夫して撮影

イルミネーションは、手持ちのコンデジや一眼レフなど、基本的には機種を選ばずに撮影できます。ぜひ手持ちのカメラを工夫して撮影に挑みましましょう。

おすすめレンズは、望遠もしくは明るい単焦点レンズ

レンズは100mmを超える望遠レンズや、単焦点などの明るい(F値が小さい)レンズがおすすめです。それらのレンズの特徴を活用することにより、ボケが作りやすく、メリハリのある写真に仕上げることができます。望遠レンズは焦点距離が長くなるほど、ピントが合う範囲が浅くなり、大きくボケやすくなります。また、明るい単焦点レンズもF値を小さくすることで、大きなボケを作り出すことができます。

イルミネーション用カメラ機材

深澤さんがイルミネーション撮影に使用している機材です。なんと2台体制!

撮影モードは絞り優先AEモード(メーカーによってAもしくはAvモード)

イルミネーションを撮影する際は、AEモード(絞り優先モード)に設定して絞りを開放にした(F値が小さい)状態で撮影しましょう。下記のスライドに絞りを開放にする3つの理由をまとめましたので、ご参考になさってください。

絞りを開放にすることにより、ピントが合っているところ以外はボケやすくなります。それだけでなく、光を多く取り込むことができ、明るい写真を撮影できます。その結果、ブレの防止にもつながるので、イルミネーションを撮影する時は、AEモードに設定しましょう。

あると便利な三脚

イルミネーション撮影を行う際は、ぜひ三脚を持ち歩きましょう。三脚を使用することでブレの心配がなくなります。また、長時間シャッターを開けることができるため、

・大きく絞って光芒を出す
・長秒露光で人をぶらす
・露光中にピントリングを回して光の軌跡を出す

など、表現の幅を広げることができます。ただし、場所によっては使えないこともあるので、確認してから持ち歩くようにしてくださいね。

イルミネーションを撮影する際におすすめの3つの三脚

一箇所に留まらず、移動しながら撮影するイルミネーションは、大きな三脚よりはコンパクトで移動に向くトラベラー三脚などを持ち歩くと便利です。ここでは、イルミネーション撮影にお勧めのレベル別(初・中・上級者向け)三脚をご紹介させていただきます。

初級者向けには、「befreeアドバンス アルミニウムT三脚キット ネリッシモ」がおすすめです。コンパクトかつ軽くて持ち運びが便利なこの三脚は、移動することが多いイルミネーションの撮影で重宝します。また、値段も3万円以下と、カメラを始めたばかりの方にとって、比較的購入しやすい価格も特徴です。

中級者向けには、「befree GT カーボンT三脚キット」がおすすめです。強度と軽さを兼ね備えたカーボン製でできており、携帯性に優れています。また、最大耐荷重が10キロの強度があり、重さのある望遠レンズをつけた際も安心して撮影できます。90°コラム(センターボール)機構により、最低高9cmまで下げることが可能ですので、ローアングルで撮影する際にも役立ちます。

本格的な撮影をされる方や一生モノの三脚を手に入れたい方は「ジッツオ トラベラー三脚GT1545T」をおすすめします。脚部分が180°開脚可能で、ローアングルの撮影にも対応しています。また、アルカスイス互換性プレートも付随しており、複数のカメラを最小限の時間と手間で取り替えられるだけでなく、絶対的な固定力を誇るため、安心して扱うことができるのもポイントです。

主題を決めて撮影しよう♪

どんな撮影にも通じることですが、撮影をする際は必ず「主題は何か」を意識しましょう。ここでは、イルミネーション撮影の基本的な構図の作り方についてご紹介します。

ボケで写真にメリハリを

前ボケを活用@多摩センターイルミネーション

カメラの設定の話でも少し触れさせていただいたのですが、ボケをうまく使うと写真にメリハリが出ます。ボケの種類には前ボケ・後ろボケの2つがあり、どのように写真に収めるかで与える印象が異なります。

ボケの作り方のポイントは3つあり、これらを意識することでボケが作りやすくなります。

後ろボケを活用@時之栖イルミネーション

また、前と後ろのボケを両方組み合わせることでより立体感や華やかさを演出することも出来るので、ぜひ挑戦してみてくださいね!

前ボケ+後ろボケを活用@カレッタ汐留イルミネーション

イルミネーションを主題に、背景はすっきりと

どんな撮影にも通じることですが、撮影をする際は必ず何を主題に置くか決めましょう。今回は、ぜひイルミネーションを主題に置き、素敵に撮影してみましょう。

次に、背景に余計なものが入っていないか必ず確認します。特に、意図しない人の映り込みなどは、写真全体のクオリティを下げてしまうため、とても勿体なく感じます。背景まで注目して素敵な写真を撮影しましょう。

背景から人を消す方法

イルミネーションを撮影する際、背景に人が写り込んでしまうことに悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、背景から人を消す2つの方法をご紹介します。

背景から人を消す方法
①人が入らない構図を考える
②人がいなくなるまで待つ

まず大前提として、人が入らない構図を考えましょう

・遠くから全体を撮影するのではなく、被写体に近寄って撮影する
・人が多く集まっているところではなく、空いているところを狙って撮影する

など、工夫して撮影することが大切です。

カレッタ汐留イルミネーション

その上で、どうしても被写体を撮影する際に背景に人が入ってしまう場合は、少し待ってみましょう。人がいなくなる瞬間を待っていると、一瞬だけその時が訪れます。シャッターチャンスを逃さなければ、お気に入りの一枚が撮れるかもしれませんね。

東京ドームウィンターイルミネーション

人を入れて印象的な写真に

ここからは少し応用編です。ぜひ、人を主題にして、イルミネーションを脇役に置いて撮影しましょう。そうすることで、ストーリー性のある印象的な写真になります。視点を変えることで見える世界が変わり、イルミネーションが2倍楽しめること間違いなしです!

カップルの後ろ姿や歩く人の影も写真をドラマチックにするので、ぜひ今度イルミネーションを撮影するときは探してみてくださいね。

恵比寿ガーデンプレイスウィンターイルミネーション

東京ドームウィンターイルミネーション

イルミネーション撮影時の注意点は?

イルミネーション撮影を楽しむために、絶対に確認してほしい4か条をまとめました!特に公共の場でのマナーはしっかりと守らないと、昨今の風潮からもフォトグラファーの社会的な風当たりがつよくなるかもしれません。

①点灯期間と時間、三脚の使用可否を事前確認

イルミネーションの中には、期間が短いものも存在します。気が付いたら終わっていたということがないように、確認してから撮影に行くようにしましょう。また、点灯終了時間間際は人がいなくなるチャンスです。ぜひ時間を確認して撮影に行かれてみてはいかがでしょうか。

そして、場所によっては三脚の使用が禁止されている場所があります。その場合には、手振れ補正を活用して、ブレを防ぎましょう。

② 長時間、場所を占領しない

撮影に夢中になると、つい周りを見る目を忘れがちです。しかし、同じく写真を撮りたい人はたくさんいるので、周りの人と譲りながら撮影するようにしましょう。「公共の場で行う撮影は、撮らせてもらっている意識」がすごく大事です。いつもONE PHOTOで伝えている内容ですので、ぜひ皆様も意識してくださいね。

③法令と現地のルールは絶対遵守(私有地などは立入禁止)

柵の中や私有地は立入禁止です。三脚の入り込みにも注意しましょう。ONE PHOTOのレッスンでもいつも同じ話をしていますが、そうした撮影禁止の場所で撮影した写真や、周囲へのマナー・モラルを欠いた写真には1mmも価値はありません。いつも言っていますが「撮っているのではなく、撮らせてもらっている」意識で、必ずルールを守って撮影を楽しみましょう。

最高のイルミネーション撮影を楽しもう

最後までお読みいただきありがとうございます。イルミネーションの多くは2月まで点灯されていますので、今回の記事でご紹介した撮影のポイントを踏まえて、ぜひイルミネーション撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか?また夜の撮影は予想以上に体温が奪われるので、防寒対策はしっかりと行ってお出かけくださいね。